外国人労働者を受け入れるために

令和3年10月の厚生労働省の発表によると、日本における外国人労働者の数は173万人に上るそうです。

日本人労働者数6,667万人と比較すると割合では3%にもおよびませんが、日本人労働者数が前年比9%もの減少ともなれば、外国人労働者の割合は決して小さいものではないことがわかります。

同時期の技能実習生の人数が約35万人であるのに対し、令和3年末での特定技能労働者の数は4.9万人と小さなものではありますが、半年後の令和4年6月には8.7万人とかなりの増加率を見せており、今後も外国人労働者の受入れはますます増えていくことでしょう。

労働者を雇用するにあたって、外国人労働者を受入れることも特別な選択肢ではなくなりつつある今、受入れる側はどのような用意が必要なのでしょうか。

01 改めて、外国人労働者が増えた理由

その前に、外国人労働者が増えた理由を振り返ってみましょう。

ご存じの通り、日本は少子高齢化問題を抱えており、特に農業、建設業、食品製造業、機械産業などで若い労働力が不足しています。

この問題については、国による対策で解決できるのか、それとも人口ボーナス期を経た国は必ずめぐる運命なのか、その点についての深堀りは別の機会に譲ることにしましょう。

ともかく、日本は労働力不足に喘いでおり、特に第一次、第二次産業での人手不足は深刻なものとなっています。

そこを埋める形ではじまった特定技能制度は、少子高齢化問題による労働力不足に対する、国の明確な解決策の1つです。
国の明確な意思表明を受けて、外国人労働者数、そして受入れ事業数が増えているという現状があります。
今後も、国の政策が大きく変わることがない限り、外国人労働者数は増えていくことが予想されます。

02 外国人労働者を受け入れるために

研修制度を経てはじまった技能実習制度も、2017年の新しい制度(外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律)により明確な罰則規定ができ、制度としてさらに成熟しました。

技能実習機構による監査、そして監理団体による監査がおこなわれることで、受入企業による技能実習法、労基法、安全衛生法の遵守への意識も高まり、それでもまだ認定取り消しは後を絶ちませんが、徐々に法令順守の精神は浸透していると感じます。

技能実習制度に長く携わってきた監理団体として、技能実習生を受入れているその体制こそが、受入れた外国人労働者を長く雇用し続けるカギだと考えます。

技能実習生を受入れている企業さまであれば、在留資格を変更して特定技能として雇用し続けることには、ほとんど問題ないでしょう。
これまで培った関係を更に発展させていくことで、貴重な労働力として御社に貢献し続けてくれるはずです。

また、特定技能として外部から新たに迎え入れるに当たっても、特に問題はないでしょう。
「外国人を受入れるから」といって、社内の体制や外国人労働者への対応を変える必要はなく、「技能実習生の受入れ」を継続している御社の社風に外国人労働者が適応していくことでしょう。

03 「初めての」外国人労働者受入れのために

外国人労働者も、技能実習生の受入れもおこなったことのない企業さまの場合はどうすればよいでしょう。

やはりわたしたちは、「技能実習生の受入れの体制」にヒントを求めるべきだと考えます。
「人手不足の解消」のために受入れをおこなうとしても、例えば日本人のアルバイトを雇うのと同じ感覚であれば長期の雇用は見込めません。
技能実習生よりも技術が高く、日本での生活に慣れているとはいえ、「労働への対価を支払うだけの関係」では長続きしないでしょう。
登録支援機関と協力し、特定技能労働者が「外国人であることによるハンデ」を感じないようサポートし、将来のビジョンを描けるような体制が必要となります。

これはまさに技能実習生の受入れを継続している企業さまの「受け入れ体制」といえます。
また、地域や職種による状況はあるにせよ、日本人労働者にとっても働きやすい職場として、長期雇用の期待に応えてくれることでしょう。

04 まとめ~監理団体として

技能実習制度とは、実習実施者である企業さまでの日々の実習をおこなうことで高度な技術を身に付け、母国の発展に寄与する人材を育成するための制度です。

対して、特定技能制度とは、日本の労働力不足を解消するためにはじまった、外国人雇用を行うための制度です。

まるで相反するかのように捉えられがちな両制度ですが、監理団体であり、登録支援機関の認定も受けているわたしたちエヌ・ビー・シー協同組合が考える成功のカギは「人を育てる気持ち」にあるといえます。

法令順守は当たり前のこととして、それ以上に「人材を育成する」「将来のビジョンを描く」ことのできる環境が揃っていれば、外国人労働者も御社の期待に応える働きを見せてくれることでしょう。

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