技能実習生主要送出し国はベトナムからミャンマーへ

2022年12月8日

2022年春に水際対策が緩和された当時は、技能実習生や特定技能外国人の入国が堰を切ったように加速しましたが、最近では入国ラッシュもひと段落ついたように見えます。
このタイミングで、「来期の事業計画、次の技能実習生の受入れはどうしようか」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
次回も同じ送出し国から技能実習生を受入れるか、それとも新たな国籍の技能実習生を受入れようかとお悩みという話もよくうかがいます。

ところで、今まで主要送出し国に大きな変遷があり、日本にやってくる技能実習生の国籍が大きく移り変わったことをご存じでしょうか。
移り変わるには移り変わるだけの理由がありますので、今後の技能実習生の受入れは、次なる主要国を候補に挙げることをお勧めしています

今回は、技能実習生の主要送出し国の移り変わりと、その原因、そして次なる主要送出し国について解説していきます。

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01 技能実習生主要送出し国

わたしたちエヌ・ビー・シー協同組合は、2005年から本格的に技能実習制度に携わるようになりました。

2005年当時は、主要送出し国といえば中国でした。

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この資料でわかること
技能実習生の国別人数
送出し国ベトナム
送出し国インドネシア
送出し国ミャンマー etc.

01-01 技能実習生送出し国 中国からベトナムへ

2005年当時、技能実習生の送出し国といえば、まず第一に中国でした。
というよりも、中国人技能実習生しかいないといっても過言ではないほど、他国の技能実習生はわずかでした。

その後、2007年のリーマンショックによる世界的な金融恐慌、2011年の東日本大震災という未曽有の災害を乗り越えた2013年頃より、エヌ・ビー・シー協同組合では送出し主要国が中国からベトナムへとシフトしていきました。

技能実習生の主要送出し国が中国からベトナムに移り変わったその背景には何があったのでしょうか。

02 主要送出し国の移り変わりの理由

主要送出し国ナンバーワンの座が中国からベトナムへと移り変わったその理由は一体何なのでしょう。

その理由は大きくわけて2つあります。

02-01 主要送出し国移り変わりの理由①貨幣価値ギャップの縮小

わたしたちが中国からの受入れを始めた2005年当時、日本円と中国元の差は約10倍ありました。
日本で手にした10万円が中国では100万円の価値があるわけですから、貨幣価値の差は来日への大きなモチベーションとなっていました。

しかし2023年現在、日本円と中国元の貨幣価値の差は約2倍と、当時の約1/5にまで減少しています。
母国語が通じず生活環境も違い知り合いもいない日本にやってくるには、魅力があるとはいえない状況です。

02-02 主要送出し国移り変わりの理由②実習生のレベル低下

続いて、来日する技能実習生たちの「質」に変化が起き始めました。

例えば、配属先で横柄な態度をとる実習生が増えたり、規則を無視して自分勝手なふるまいをすることが増えました。
また、自転車を盗んで警察からの連絡がはいったり、近所の畑から農作物を盗んだと報告がはいったり、極端なケースでは宝石店に強盗にはいったという事例もありました。

そしてこれはわたしたちの監理する実習生だけでなく、全国的に発生していました。

02-03 理由は相関関係

貨幣価値のギャップが縮まったことで来日へのモチベーションが下がり、来日する技能実習生の質が変わったということ。
そして来日して配属されてからも実習に身が入らず、金銭的な魅力から犯罪などに手を染めてしまうということ。
これらの理由は相関関係にあり、そして送出し国を変更する大きな要因となりました。

そして、新たな主要送出し国としてベトナムが台頭することとなります。

技能実習生の主要送出し国が移り変わった背景にはこのような理由がありました。

03 現在のベトナムの状況は?

新たな主要送出し国となったベトナムですが、現状はどうなっているのでしょうか。

中国から主要送出し国ナンバーワンを奪取した当時は貨幣価値のギャップが約10倍ありましたが、現在で約5倍と小さくなってきています。
また建設やとび職など、職種によっては募集をかけても応募者が集まらないこともあり、また集まったとしても以前のように技能実習へのモチベーションにあふれた人材でないケースも多々あります。

主要送出し国が中国からベトナムへと移り変わった状況を目の当たりにしてきたわたしたちには、これは移り変わりの前兆のようにも感じられます。

04 次なる国はミャンマー

中国、ベトナムに代わる技能実習生の主要送出し国は、いったいどの国になるのでしょうか。

現在、次なる主要送出し国として注目を集めているのはミャンマーです
ミャンマーは親日国としても有名で、また敬虔な仏教国であり、国民性も日本人とよく似ているといわれます。
またミャンマー語は日本語と文法が似ており、日本語習得能力が非常に高いといわれています。
そして中国、ベトナムの当時と同様、日本円との貨幣価値の差が大きく、来日へのモチベーションが非常に高くなっています。

政変のため、技能実習生を送り出すことは難しいのではないかという質問をいただくことがありますが、むしろミャンマーの若者の間では来日への意欲が高まっており、送出し機関への応募が殺到している状況です。

ミャンマー人技能実習生の受入れを成功させるには、ミャンマーの文化、言葉、そしてミャンマーの現状を理解するが大切です。
この機会に、ぜひ注目の送出し国ミャンマーへの理解を深めてください。

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