技能実習生の受入れ方法には企業単独型と団体監理型があり、全体の98%以上が団体監理型で受け入れられています。そして団体監理型で技能実習生を受け入れる際、必ず関係するのが監理団体です。
※関連情報:監理団体とは?役割と選ぶポイントを解説
監理団体には「一般監理事業」と「特定監理事業」という2つ分類があり、これらは技能実習生の検定試験合格率などによって区分されていますが、この分類の他に、技能実習制度への関わる姿勢によって「優良監理団体」と「悪質な監理団体」に分けられることはご存じでしょうか。
今回は、悪質な監理団体を選んではいけない本当の理由を解説します。
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監理団体は大きく分けて2種類
「一般監理事業と特定監理事業」には明白な区分がありますが、「優良な監理団体と悪質な監理団体」にははっきりした線引きはありません。しかし、
- ・巡回に来ない、来てもすぐ帰ってしまう
- ・担当職員がいない、人が足りていない、電話が通じない
- ・監理費が安すぎる
こういった監理団体は、悪質な監理団体である可能性があります。
悪質な監理団体を選んではいけない理由
悪質な監理団体を選んだ場合、通常受けられるはずのサポートが受けられず、技能実習の運用がスムーズにいかないケースがあります。最悪の場合、実習計画の認定が取り消しとなる場合もあります。
それでもまだ悪質な監理団体を選んでしまうことがあります。なぜでしょうか。
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それでも悪質な監理団体を選んでしまう理由(わけ)
様々なリスクがあるにも関わらず悪質な監理団体を選んでしまう理由。
それは「費用の安さに魅力を感じて」といいます。
監理団体を選定する時、初期費用や月々の費用を判断基準にしていると、悪質な監理団体を選んでしまう危険性があります。特に初めて技能実習生を受け入れる際、監理団体ごとの違いが分からない場合など選定基準が定まっていない段階では、費用を選定材料にしてしまいやすく、そういう時に陥りやすいワナといえます。
監理費の安さの裏には悲劇が!
非営利団体で運営している監理団体ですが、団体の運用と正当な活動のためには費用がかかります。
定期的に受入れ企業様を巡回するサポートスタッフや、申請書類等さまざまな必要書類を専門に作成するスタッフなど運用に必要な人員の整備や、全国津々浦々まで巡回するための交通費など、監理団体を健全に運営していくためにはどうしても費用がかかります。
※関連情報:監理団体の業務とコストについて
監理団体を健全に運営し、技能実習を健全に運用するためには相応の費用がかかります。それにも関わらず、初期費用や月々の監理費があまりにも安い場合、実は大変なリスクが潜んでいる可能性があります。
悲劇その1:監理体制が整っていない!
監理団体を運営できるだけの人数がおらず、人件費がかかっていないから監理費が安い、という監理団体。
技能実習生の手配から送出し機関との折衝、申請書類の作成まで数人で対応している監理団体の場合、受入れ企業様や技能実習生へのサポートまで手が回らず、最低限の監理業務もできていない場合があります。
※関連情報:監理団体の役割とは?サポートスタッフの業務を解説
定期巡回には通訳しかできないスタッフがやってきて、書類や実習状況の確認もろくに行えず、何か緊急のトラブルが発生した時にも対応できないような監理団体では、健全な技能実習制度の運用はとても見込めません。
そんな状態で機構による監査が行われて、受入れ企業様でも自覚がないまま書類や対応の不備が指摘され、ペナルティを受けるなんてことは悲劇以外の何物でもありません。
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悲劇その2:送出し機関からのキックバック!
もう一つの費用が安い理由に、悪質送出し機関からのキックバックがあげられます。
送出し機関が技能実習候補者を募集する際、職種によっては、また送出し機関によっては簡単には集められないケースがあります。そんな時に送出し機関はいわゆるブローカーを利用して集めることもありますが、そのブローカーが悪質な場合、法外な手数料を技能実習生から徴収することがあり、そのお金は回りまわって悪質な監理団体にキックバックとして納められることもあります。
テレビ東京「ガイアの夜明け」では、ベトナム送出し機関関係者による「日本の監理団体が技能実習生の受入れを決めるごとにキックバック等を要求している」との証言が報道されました。 また、その現地送り出し機関も、その金額補填の為に技能実習生から多額の入校費用を徴収していることが明らかとなり、結局その技能実習生は多額の負債を背負い、日本に来て数カ月で自ら姿を消す、いわゆる「失踪」となったというショッキングな内容でした。
月々の監理費が安かったり、技能実習生の現地面接で豪華な接待を受けたりするそのお金が、実は技能実習生から不当に徴収したものだとしたら、これほど酷いことはありません。
現在は国もしっかり対策を行い、そのような悪質な監理団体や悪質な送出し機関はかなり少なくなったようですが、出入国在留管理庁で毎年多くの処分が公表されている現状を考えると、悪質な監理団体がまだまだ存在していてもおかしくないように感じます。
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悪質な監理団体に騙されないために
悪質な監理団体に騙されないための第一歩は、優良認定を受けた一般監理事業の監理団体を選ぶことです。
ただ2024年2月1日現在、監理団体3678団体のうち一般監理事業は実に1994団体あり、その中から御社に最適な監理団体を選ぶのはなかなか大変な作業です。
そこで監理団体選びの際には、ぜひこの3つの質問を監理団体にぶつけてください。
- 「監理団体創設からの歴史は?」
- 「監理団体のサポート内容は?」
- 「監理費の内訳は?」
これらの質問の答えが納得のいくものであれば、きっと御社にとって共に技能実習を運用する良きパートナーとなるに違いありません。
※関連ページ:優良認定?だから何だ【監理団体にぶつける3つの質問】
まとめ
技能実習生を初めて受け入れる企業様の場合、監理団体選びは中々大変な作業です。しかし監理団体は、文字通り技能実習制度を監理する役割を担っており、技能実習が成功するか失敗するかは監理団体選びにかかっているといっても過言ではありません。
御社の未来だけでなく、技能実習生の将来をも左右する監理団体選び。素晴らしいパートナーと巡り合い、御社の技能実習が成功することを祈っております。
わたしたちエヌ・ビー・シー協同組合も豊富なノウハウを取り揃えており、一般監理事業としての業績内容やサポート内容も大変評価を受けております。監理団体をお探しの際はぜひお気軽にお問い合わせください。
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