早いもので新たな技能実習制度が始まって1年と半年が経ちました。
外国人技能実習生の実習期間が3年から5年に延長されたのはもう皆さんご存じかと思われます。
しかしながら、すべての受入れ企業様が延長できるというものではありません。
実習期間の延長を希望する企業様は『優良な実習実施者』の認定を取得しなければなりません。
今回は、『優良な実習実施者』のメリットと認定取得の為の条件についてご案内いたします。
そもそも、『優良な実習実施者』になったらどのようなメリットがあるのでしょうか。
実は外国人技能実習生の実習期間が延長できる以外にもメリットがあるのです。
メリット①(ドン!)実習期間の延長
ご存じ、外国人技能実習生の受け入れ期間が最大2年間延長可能となります。
技能実習生は3年目修了時点では、『技能実習2号(イ・ロ)』というビザを取得しております。
実習満了ののち一時帰国し、『技能実習3号(イ・ロ)』というビザで再入国します。
これにより、最大2年間の実習が行えます。
ちなみに、第3号技能実習生の受入れを行う実習実施者は、第2号技能実習時と同一企業である必要はありません。
メリット②(ドン!)受入れ人数枠の拡大
実習実施者と監理団体がどちらも優良である場合には、下記の通り受入れ人数枠が増えます。
・第1号技能実習生及び第2号技能実習生…基本受入れ枠の2倍
・第3号技能実習生…基本受入れ枠の3倍・他の実習実施者からの転籍が可能
例)実習実施者の常勤職員数が51人の企業
基本受入れ枠…6人
《優良取得時》
第1号技能実習生…12人
第2号技能実習生…24人
第3号技能実習生…36人
基本受入れ枠が6人の場合、最大で72名の技能実習生を雇用できる事になります。
メリット③(ドドン!)対象職種の拡大
実習期間延長や受入れ人数枠拡大の他に、対象職種の拡大もメリットの一つです。
・地域限定の職種
・企業独自の職種(企業単独型の場合、社内検定の活用)
では、どうすれば『優良な実習実施者』になれるのでしょうか。
『優良な実習実施者』になるには、外国人技能実習機構へ『優良要件適合申告書』を提出し、規定の条件をクリアしなければなりません。
既定の条件は17項目あり、120点満点のうち6割以上の72点以上を取得する必要があります。
大まかな項目は下記になります。
1. 技能等の習得等に係る実績…技能検定の合格実績
2. 技能実習を行わせる体制…指導員の養成講習受講歴
3. 技能実習生の待遇…技能実習生の賃金体系
4. 法令違反・問題の発生状況…違反や失踪などが過去にあるか
5. 相談・支援体制…技能実習生が相談できる環境かあるか
6. 地域社会との共生…地域社会との交流などがあるか
特に配点の多い項目は1.技能等の習得等に係る実績の項目で、120点満点のうち、70点配点されております。
内訳としては下記の通りになります。
・基礎級の技能検定の合格率…最大20点
・3級程度の技能検定の実技試験の合格実績…最大35点
・2級程度の技能検定の実技試験の合格実績…最大5点
・2、3級程度の技能検定の学科試験の合格実績…最大5点
・技能検定等の実施への協力…最大5点
※現在配点が変更され、150点満点となってます。
『優良な実習実施者』になるにはいくつかの条件がありますが、実習期間の延長にメリットを感じるのであれば、挑戦してみてもよいのではないでしょうか。
「優良な実習実施者に俺はなる(ドドドン!!)」とひと言仰られましたら、エヌ・ビー・シー協同組合は全力でサポートいたします。
そうでない場合も、企業様ならびに外国人技能実習生が、より発展していくよう全力でサポートしていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。