スリランカと日本が二国間協定(MOC)を締結したのは2018年2月1日で、比較的早い段階で技能実習生の送出国として認定されました。
2025年6月時点でのスリランカ人技能実習生の人数は 2,699人 と、全体の 約0.6% にとどまっています。当初から技能実習制度に積極的だったベトナムやインドネシアと比較すると決して多い人数ではありませんが、近年、スリランカ人材のもつ高いポテンシャルに、受入れ企業からの期待が高まっています。
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今回は、技能実習生の送出国として注目を集めているスリランカについて、その魅力や国民性、技能実習生の送出国としての特徴を詳しく解説します。
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- この資料でわかること
- ・技能実習生送出国スリランカの基本情報
- ・2025年の最新データ
- ・スリランカ国内と技能実習生の賃金の違い
- ・スリランカ人技能実習生受入れのメリットと課題
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スリランカの基本情報
スリランカの基本情報から見ていきましょう。
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地理
スリランカはインドの南東に位置し、かつては「セイロン」と呼ばれていました。国土面積は約6.6万平方キロメートルで、北海道の約0.8倍ほどの大きさです。
首都は、スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ(Sri Jayawardenepura Kotte)で、旧首都のコロンボの南東に位置する、湖と緑に囲まれた静かな行政都市です。
人口
スリランカの人口は、2025年時点で約2,320万人です。人口は日本の約5分の1ですが、若年層(15〜34歳)が全体の29.2%を占めており、日本の19.3%と比べ非常に高い水準です。ただ、国内での雇用機会が限られているため、日本での技能実習・特定技能などの、海外就労も主要な選択肢となっています。

言語
公用語はシンハラ語(多数派)とタミル語(少数派)ですが、この2つの言語は系統も違い、互いに通じません。そのため、共通語として英語を使うことが多く、教育やビジネスの場で活用されています。
宗教
仏教徒が約70%と最も多く、次いでヒンドゥー教12.6%、イスラム教9.7%、キリスト教7.6%と続きます。
食文化
スリランカの食文化は、米と魚を中心とし、特にスパイスを効かせたカレーが主食として広く親しまれています。また、世界的に有名なセイロン紅茶の産地でもあり、食事の際はもちろん、仕事の合間の休憩時間や来客時のおもてなしなど、日常的に紅茶を飲む習慣が根付いています。
平均収入
スリランカは2022年の深刻な経済危機で外貨枯渇・デフォルトに陥りましたが、IMF支援を受け徐々に回復基調へ移行しています。2024年大統領選で勝利したディサーナーヤカ大統領は公約「公正な所得分配」を掲げ、2025年度予算の最重要政策として最低賃金引き上げを推進しました。その政策の下、2025年7月、全国統一最低月額賃金が27,000ルピー(約1.5万円)に改定(遡及適用)され、生活保障が強化されています。
一般労働者の月収は35,000~45,000ルピー(約1.9~2.5万円)で、技能実習生の賃金(約20~24万円)と比較すると1/10の水準となっており、その賃金水準の違いも技能実習を希望するモチベーションとなっています。
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スリランカ人の国民性
スリランカ人技能実習生と円滑な関係を築くためにも、スリランカ人の国民性を知っておきましょう。
家族を大切にする価値観
家族との絆が非常に強く、結婚後も親と一緒に暮らすことが一般的です。家族を養うため、という考えで働く人が多くいます。
社交的でおしゃべり好き
とてもおしゃべり好きで、人と関わることが大好きなのがスリランカの人々の魅力です。一人で過ごすよりも、仲間と一緒に料理を囲んだり、にぎやかに会話を楽しんだりする時間を何より大切にします。こうした社交的な気質は、日本での職場にも自然と溶け込みやすい要素になります。明るく人懐っこい雰囲気は、日本の職場の活性化にも大きく貢献するでしょう。
上下関係を重んじる
スリランカには年長者や目上の人を深く敬う文化が根付いています。家庭内での年功序列の意識は職場にも反映されており、「役割や立場に応じた礼節」を非常に大切にします。上司の指示に対して誠実であり、礼儀を重んじる姿勢は、日本の組織構造やチームワークのあり方とも親和性が高く、上司や先輩からの指導を素直に受け入れ、自らの成長の糧にできる人材が多いのが特徴です。
穏やかで平和主義
仏教の「慈悲」や「調和」の精神が根付いており、争い事を避ける穏やかな性格の人が多いのも特徴です。感情を爆発させることが少なく、物事を冷静に受け止めるため、ストレス耐性も高い傾向にあります。
スリランカ人技能実習生の特徴
他国の技能実習生と比較して、スリランカ人には以下のような際立った強みがあります。
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日本語習得が非常に早い
公用語のシンハラ語は日本語と文法(SOV型)や発音が似ているため、スリランカ人は日本語を覚えるのが非常に早いと言われています。
高い教育水準
スリランカは識字率が92%を超え、大学まで授業料が無料という充実した教育制度を持っています。基礎学力が高く、新しい技術の吸収が早いのが特徴です。
高い英語能力
多くの人が流暢に英語を話せるため、日本語が未熟な来日当初でも、英語を通じたコミュニケーションが可能な場合があります。
伝統的な親日家
1951年のサンフランシスコ講和会議にて、当時のジャヤワルダナ大統領が日本のために演説を行った歴史的背景があり、国を挙げて日本に好意を持っています。
技能実習生と宗教
技能実習生を受け入れる際、宗教への理解は信頼関係の構築に欠かせません。
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スリランカは仏教徒が約70%
スリランカでは、毎月の満月の日が「ポヤデー」と呼ばれる仏教の重要な祝日です。この日は寺院参拝の習慣があり、瞑想や精進料理を中心とした静かな時間が流れます。飲酒・肉食・たばこが法律で禁止され、商店や銀行、娯楽施設も休業するため、社会全体が祈りの雰囲気に包まれます。街中は仏旗やランタンで飾られ、夜は穏やかな光景が広がります。
食事の配慮
宗教により禁止されている食材が異なります。スリランカ人の多くは仏教徒ですが、不殺生(アヒンサ)の教えに基づき、肉食を控えるベジタリアンの方が一定数存在します。また、少数派ではありますが、イスラム教徒は豚肉やアルコールを避け、ヒンドゥー教徒は牛肉を口にしません。
職場づくり
スリランカの技能実習生にとって、信仰は生活の基盤であり、孤独な異国生活を支える心の拠り所です。ポヤデーなどの宗教行事を尊重することは、技能実習生の精神的安定と職場への帰属意識を高め、失踪防止や定着率向上に直結します。互いの文化を認め合う姿勢をもち、技能実習生との信頼関係を築きましょう。
| 項目 | 具体的な対応例 |
| 行事の把握 | カレンダーに「ポヤデー」などの重要な祝祭日をメモしておく。 |
| 食事への配慮 | 懇親会などで、食事の制限(牛肉やアルコールなど)がある方がいないか、事前に確認する。 |
| 相談窓口 | 宗教的な悩みや、寺院へ行きたいといった希望を聞ける環境を作る。 |
まとめ
日本の高品質な製品やサービス、ビジネスマナーを学び、将来は自国の発展に貢献したいという高い志を持って来日するスリランカ人技能実習生は、その穏やかな性格、真面目な仕事ぶり、そして高い言語習得能力で、実習の現場に活気をもたらしてくれます。
文化や習慣の違いを尊重し、スリランカ人技能実習生の受入れを豊かな実りへと繋げていきましょう。
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