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【改めて考える】技能検定基礎級の重要性

技能実習生は基本的に3年間日本で技能実習をおこないますが、入国して1年目に基礎級、3年目には随時3級の技能検定試験を受けなければなりません。

今回は1年目に受験する技能検定試験の「基礎級」に焦点を当てて、その重要性を解説してまいります

01 技能検定基礎級の重要性

技能実習の目的は、日本での実習を通じて技術や技能を修得し母国に持ち帰ることです。
しかし3年間の技能実習が本当に技能の修得に役立ったのかどうか、その結果を目に見える形で表せなければ、客観的に判断することはできません。

その、客観的に目に見える形での証明が技能検定の合格となり、その意味で、技能検定の合格が技能実習の目的であると言い換えることもできます。 つまり、技能検定の合格は、技能実習生にとっても、受入れ企業にとっても技能実習における最優先すべき事項といえます

技能実習1号から2号への移行に技能検定基礎級の合格が必須なのも、次のレベルの技能実習2号に進むためには技能実習1号としての技能がしっかり修得された証明が必要で、技能検定基礎級の合格がその証明にあたるからです。

基礎級に合格できなかった場合、技能実習2号に移行できるだけの技術を修得できなかったということで、1年で帰国しなければなりません。
そのため、技能実習1号の最大の目的は、技能検定基礎級の合格といえます

02 受験スケジュール

厚生労働省「技能実習生の技能検定に関する注意点」

技能実習計画の認定を受けたら、速やかに技能検定基礎級の受験申請を行いましょう。
受検申請は在留期限の6ヶ月前までに申請しましょう

技能検定基礎級は、在留期限の3ヶ月前までに受験を完了させることが推奨されています
不合格の場合は一度だけ再受験が認められていますが、もし在留期限の直前に受験して不合格だった場合、日程が確保できず再試験ができなくなる恐れがあります。

また、基礎級の受験が終わるまで2号への申請ができないため、2号へ移行するための申請手続きが遅れます。
1号から2号の移行手続きには3ヶ月ほど必要ですが、在留期限が3ヶ月を切ってから2号の申請を行った場合、2号ビザが下りない空白期間が生じてしまう可能性があります。
その場合、ビザが下りるまでの間、技能実習生は自宅待機となり、実習などの活動は制限されます。

技能検定(特に実技試験)は、試験の実施に当たり機材の準備や試験会場の確保など受検申請の手続き開始から試験まで一定の時間が必要になりますので、早めの手続きを心がけましょう

03 技能検定基礎級の合格率

厚生労働省が発表した統計によると、令和3年度の基礎級(筆記試験)の合格率は87.8%でした。
高いようにも見えますが、10人に1人以上の実習生が不合格となっているわけですから、対策をしない場合は不合格になる可能性も充分考えられます

04 検定対策

10人に1人は不合格だと考えると、検定対策は必須だといえます。
エヌ・ビー・シー協同組合も監理団体として技能検定合格のサポートをいたしますが、今回は企業様が検定対策を行うために役立つWebサイトをご紹介いたします

04-01 厚生労働省 技のとびら

厚生労働省のホームページには、技能検定合格のためのマニュアルなどが公開されています。
主に日本人も受験する3級より上級試験の案内になりますが、動画で学べるコンテンツも公開されています。

全ての職種・作業ではなく、建設系や機械金属系の一部の職種のみが対象となっています。
対象の職種の企業様は、ぜひご活用ください。

【厚生労働省:技のとびら】

04-02 中央職業能力開発協会 技能検定試験問題公開サイト

技能検定の問題に事前に慣れることができるよう、学科試験と実技試験の問題が上記のサイトで公開されています。
技能実習の担当者は必ず目を通し、技能実習に活用しましょう。

【中央職業能力開発協会:技能検定試験問題公開サイト】

05 おわりに

今回は技能検定基礎級の重要性について解説いたしました。
改めて、技能検定対策の重要性を認識する機会となれば幸いです。

エヌ・ビー・シー協同組合では、情報発信活動の一環としてお役立ち資料の作成を行っています。
技能検定に関する資料もご用意していますので、御社の技能実習生の技能検定対策にぜひお役立てください。

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