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守っていますか?労働基準法・労働安全衛生法|外国人材を受け入れる企業の法令遵守ポイント

労働基準法・労働安全衛生法は、従業員の国籍にかかわらず適用され、違反した場合は罰則規定があります。

しかし、技能実習生を受け入れている企業が違反した場合は、罰則だけでは済みません。技能実習計画の認定取消や、特定技能外国人の受入れ停止、さらには2027年4月施行の育成就労制度における外国人材の受入れにまで影響します。

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守っていますか? 労働基準法・労働安全衛生法

この資料でわかること
・外国人材の雇用に適用される労働基準法・労働安全衛生法の基本
・拘禁刑表記に対応した労働基準法の罰則一覧【2026年版】
・認定取消(受入れ停止)に至る2つのパターンと違反5類型
・今日から始められる労務管理・安全衛生管理の5つのチェックポイント
目次

外国人材の雇用にも労働基準法・労働安全衛生法は全面適用

労働基準法とは、労働時間・賃金・休日など労働条件の最低基準を定めた法律です。労働安全衛生法とは、職場における労働者の安全と健康を確保するための措置を定めた法律です。いずれも国籍を問わず、企業で働くすべての労働者に適用されます。技能実習生も特定技能外国人も、当然その対象です。

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技能実習生固有の注意点:時間外労働の届出

技能実習制度では、時間外労働に関して固有の注意点があります。

技能実習生のひと月の時間外労働が上限(月45時間、変形労働時間制の場合は42時間)を超えた場合、監理団体を通じて外国人技能実習機構へ軽微変更の届出が必要です。技能実習生は技能の修得を目的として来日しており、認定計画に含まれない長時間労働は、制度の趣旨に反するからです。

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労働条件の明示も忘れずに

雇入れ時には、賃金・労働時間・就業場所などの労働条件を「書面または電子的方法」で明示する義務があります(労働基準法第15条第1項)。外国人材に対しては、厚生労働省の外国人雇用管理指針において、母国語など本人が理解できる方法で明示するよう求められています。

「伝えたつもり」が後のトラブルや違反の起点になりやすいため、雇用条件書の多言語対応は受入れ準備の基本です。

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代表的な労働基準法違反と罰則一覧

労働基準法の罰則は違反内容により異なり、最も重いものでは1年以上10年以下の拘禁刑または罰金が定められています。なお、2025年6月の刑法改正により、従来の「懲役」は「拘禁刑」に一本化されています。罰則の重い順に代表的な違反を整理します。

罰則違反内容の例根拠条文
1年以上10年以下の拘禁刑または20万円以上300万円以下の罰金(第117条)強制労働の禁止に違反労働基準法第5条
1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(第118条)労働者からの中間搾取、最低年齢未満の児童の使用同法第6条・第56条
6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金(第119条)違法な時間外労働、時間外・深夜・休日労働の割増賃金未払い同法第32条・第36条第6項・第37条
30万円以下の罰金(第120条)労働条件の明示義務違反、休業手当の不払い、就業規則の作成・届出義務違反同法第15条第1項・第26条・第89条

働き方改革以降、労働基準法の取り締まりは厳格化されており、過去には「是正勧告を受けても改善しない・労働基準監督署の調査に協力しない」といった対応を続けた結果、刑事事件として立件に至った例もあります。

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労働安全衛生法違反はさらに要注意|認定取消の最多事由

技能実習計画の認定取消しに関する公表事例では、労働安全衛生法違反による罰金刑が多く見られます。認定取消につながりやすい主な違反類型を抜粋します。

違反類型主な例根拠条文
無資格運転・就業制限違反クレーン運転・玉掛け・フォークリフトなどを必要な資格なく行わせた 労働安全衛生法第61条
定期自主検査の未実施クレーン等の法定の自主検査を実施しないことや、記録を改ざんすること 同法第45条
安全衛生教育の未実施雇入れ時教育・特別教育(アーク溶接、研削といし等)を実施しないこと 同法第59条
危険防止措置の不備高所作業における墜落防止措置の不備や、機械の安全装置の未設置 同法第20条・第21条
労働者死傷病報告の未提出労働者死傷病報告の未提出
※いわゆる「労災かくし」に当たる場合があり、送検や罰金の対象となることがあります 
同法第100条

労働安全衛生法違反で罰金刑が確定した場合、技能実習生に直接関係しない違反であっても、技能実習計画の認定取消しの対象となることがあります。また、特定技能や育成就労を含む外国人材の受入れ全体にも影響が及ぶ可能性があります。 

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労働基準法と労働安全衛生法の違反の違いとは?

労働基準法違反は罰則が中心となる一方、労働安全衛生法違反は技能実習計画の認定取消しにつながる場合があるため、注意が必要です。 認定取消は、いわゆる「受入れ停止」として受入れ企業様の外国人材受入れを事実上止める処分です。

違反した法令違反に伴う主な処分・影響
労働基準法拘禁刑・罰金などの罰則が中心。ただし悪質な時間外労働や割増賃金未払いは認定取消に至った実例あり
労働安全衛生法罰金刑の確定により、技能実習計画の認定取消がほぼ確実(特定技能・育成就労にも連鎖)

労働基準法違反を起因として認定取消に至った実例には、次のようなものがあります。

  • ・複数の労働者に対し、長時間に及ぶ違法な時間外労働をさせていた 
  • ・36協定の延長時間を超えた違法な時間外労働を行わせていた
  • ・違法な時間外労働に対する割増賃金を支払わず、賃金台帳に虚偽の記載をしていた

技能実習法第16条の認定取消事由には「労働に関する法令」に関する不正・著しく不当な行為が含まれるため、労働基準法違反であっても悪質な場合は認定取消の対象になります。「罰金を払えば終わり」ではない点に注意が必要です。

そして、どちらの法令の違反であっても共通して失うのが社会的信用です。取引先・地域・働く労働者からの信頼は一度失うと回復に長い時間がかかります。長時間労働が常態化している現場では安全教育や点検も後回しになりがちで、ひとつの管理不備が複数の法令違反へ広がります。だからこそ、労務管理と安全衛生管理を一体で点検することが重要です。

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今日から始められる労務管理・安全衛生管理の5つのチェックポイント

日常の管理を5つのポイントに絞って点検することで、重大な違反の大半は未然に防ぐことができます。

  1. 労働時間の把握:タイムカード・勤怠システムで全従業員の労働時間を客観的に記録し、技能実習生の時間外労働が月45時間(変形労働時間制は42時間)を超えた場合は監理団体へ速やかに連絡する。
  2. 36協定と割増賃金:36協定の延長時間の範囲内で時間外労働を管理し、時間外・深夜・休日労働の割増賃金を正しく計算・支払う。
  3. 資格・特別教育の確認:クレーン・玉掛け・フォークリフト等の資格保有状況を作業者ごとに一覧化し、無資格作業を仕組みで防ぐ。アーク溶接等の特別教育の受講記録も整備する。
  4. 定期自主検査の記録:クレーン等の法定自主検査を期限どおり実施し、記録を保管する。
  5. 死傷病報告の適正提出:労働災害が発生した場合は、事実のとおり労働者死傷病報告を提出する。報告の遅れや虚偽は、災害そのものより重く扱われます。

判断に迷う事案があれば、管轄の労働基準監督署に相談することをお勧めします。

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まとめ|法令遵守が育成就労時代の受入れ体制の土台になる

労働関係法令の遵守は、全従業員の権利を保障するだけでなく、外国人材雇用の継続性を決定づける重要な経営課題といえます。2027年4月開始の育成就労制度においても、法令違反による罰則は認定の欠格事由に直結しかねません。今から労務・安全管理体制を万全に整えることが、スムーズな新制度移行への確かな土台となります。

エヌ・ビー・シー協同組合は、約20年にわたる外国人材受入れ支援の実績をもとに、受入れ企業様の法令遵守体制の整備から育成就労制度への移行準備までを一貫してサポートしています。お気軽にご相談ください。

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