お役立ちコラム
【2021年】優良認定?だから何だ【監理団体にすべき重要な質問】

外国人技能実習機構(OTIT)によりますと、2021年3月1日現在、監理団体は3,245組合あり、その中でも優良認定をうけた監理団体、いわゆる一般監理事業は1661組合あるそうです。
新しい技能実習制度が始まった当初は優良認定を受けた監理団体はそれほど多くはありませんでしたが、今では約半分が優良認定を受けていることになります。
優良認定がめずらしくなくなった今、ではいったい何を基準に監理団体を選べばよいのでしょうか?
01 監理団体にぶつけるべき3つの質問
優良な監理団体の証である一般監理事業の認定を、いまでは監理団体の約半数がうけている状況です。
「悪徳ではなく優良が増えていいじゃないか!」
まさにその通りで、一般監理事業であれば技能実習3号の受入れが認められ、実習生の受け入れ枠も2倍になります。
受け入れ枠は企業さまの社会保険加入者数によりますが、表にすると以下の通りとなります。
社会保険加入者数 | 基本人数枠 | 優良認定による拡充 |
301名以上 | 20分の1 | 10分の1 |
201名~300名 | 15名 | 30名 |
101名~200名 | 10名 | 20名 |
51名~100名 | 6名 | 12名 |
41名~50名 | 5名 | 10名 |
31名~40名 | 4名 | 8名 |
3名~30名 | 3名 | 6名 |
一般監理事業が増えたことは喜ばしいことです。
しかし、ただ一般監理事業であればそれだけでいいのでしょうか?
認定事由を”ただ満たしているだけ”ではない、本当に優良な監理団体を見分けるための、3つの質問をお教えします。
01-01 問1「監理団体を設立して何年目ですか?」
監理団体の設立年数はそのまま監理団体の経歴となります。
長く続けてさえいればよい、ということはありませんが、しかし長い経歴により培ったノウハウは貴重なものです。
例えば、エヌ・ビー・シー協同組合は、技能実習制度がはじまる前、「研修制度」の頃から携わっていました。
現在でも、技能実習制度の悪用や違反がたびたびマスコミに取り上げられていますが、研修制度の時代には制度自体が甘い部分もあり、技能実習生の失踪も何度か経験しました。
中には、入国後講習のひと月の間に失踪するという、あたかも失踪することを前提として入国したと疑われるケースもありました。
しかし長い経験の中で幾度も改善を努め、ノウハウを蓄積し、実習生と実習実施者の満足度を上げていきました。
技能実習制度を正しく理解し、正しく監理をおこなうことができるのも、技能実習に長く携わった経歴の賜物だといえます。
01-02 問2「実習生配属後のサポート内容は?」
監理団体は、技能実習1号の時は毎月、技能実習2号になっても3ヶ月に1回以上の頻度での実習先の訪問が義務付けられています。
といっても、決められた回数を訪問しておきさえすれば良い、ということではもちろんありません。
「毎月の訪問をおこないます」という謳い文句でサポート体制をアピールしていたとしても、実際の訪問で何をするのかを把握しておく必要があります。
よく聞くのが、監理団体の職員が訪問してくるのかと思えばそうではなく、通訳しかできないアルバイトだった、という話です。
実習生と現地の言葉でやりとりができたとしても、実習生活での問題点の把握、私生活での悩み相談、企業と実習生の双方の意見を聞きよりよい技能実習がおこなわれるよう監理をおこなう、そういった正しい意味での監理団体の仕事まではアルバイトではできません。
エヌ・ビー・シー協同組合でもやはり毎月必ず巡回訪問するのですが、訪問するのは実習生と同じ母国語の正職員です。
彼ら彼女らは正職員ですので、労働基準法にも精通しており、企業の出勤帳簿、賃金台帳、実習計画と実習日誌の確認をしっかりおこないます。
また、実習生にとっては同じ母国からやってきたいわゆる先輩でもありますので、実習生活のみならず私生活の悩みの相談までうけます。
相談に乗りながらも技能試験対策や日本語の習熟度合いを確認したり、果ては日頃の身だしなみのチェックまでおこないます。
最近では、実習生たちも休日に外へ出られず寮で過ごす時間が増えたそうで、快適な寮生活を送るためのアドバイスをすることもあるようです。
01-03 問3「監理費の内訳は?」
お金に関わる部分は当然気になるところですね。
支払う金額は少ないほうが嬉しいですし、金額だけを比較して監理団体を決めた、という話も聞きます。
ただ、監理費の安さには、裏があるケースもあります。
監理費の項目ひとつひとつに裏付けがありますので、基本的には金額に大きな振れ幅はありません。
しかし、あまりにも安い監理費の監理団体の場合、送り出し機関からのキックバックを受けているケースもあるようです。
安い金額でたくさんの実習生を派遣してくれたら見返りとして送り出し機関が監理団体にお金を渡す、という正規ではないお金の流れです。
受入企業としては、監理費が安くなるのだから嬉しいと思われるかもしれませんが、見返りとなるキックバックを実習生が負担していると聞くとどうでしょうか。
実習生が母国で送り出し機関にはいるときにブローカーに不当な金額を要求され、その金額がまわりまわってキックバックとして監理団体に支払われる・・・新しい実習制度になり罰則規定も厳しくなりましたが、それでもまだそのような悪徳な監理団体、送り出し機関が存在しているようです。
安い監理費は実習生が負担しているケースがある、そう考えると監理費の内訳をしっかり確認する必要があります。
01-04 28年目の自負~エヌ・ビー・シー協同組合
エヌ・ビー・シー協同組合は、おかげさまで今年で28年目となります。
長い年月携わってきた中で、たくさんの失敗もありましたが、たくさんのノウハウも蓄積しました。
実習生の人生を左右する大きな瞬間に立ち会っている、という責任感も共有しています。
また、企業さまの事業計画の成功の一助になるよう心がけています。
実習生、企業さま双方にとっての技能実習の成功のために、これからも精一杯サポートしてまいります。
エヌ・ビー・シー協同組合では、実習生、そして受入れ企業さまへのさらなるサポートをめざし、公式ラインアカウントを作成しました。
お気軽にお問い合わせください。